ビジネス書、お金に関する本、ネットビジネスの技術系の本や教材を紹介します。

ビジネス 勉強堂

ビジネスネタ

女性服はなぜ通販で売れる? 『なぜ通販で買うのですか』 斎藤駿

おはようございます。神谷です。

今日も、斎藤駿氏の『なぜ通販で買うのですか (集英社新書)』の紹介です。

通販で女性の洋服を売っているのを知った時、 「なんで、通信販売で服が売れるのか?」 「手触りや、試着をして、現物を確かめないと買わないのではないか?」 と、思いました。

わたしは、通販で服を買うという考えは全くありませんが、うちの嫁さんは、時々通販で服を買います。

「どうして、通販で服を買うの?不安にならないの?」 答えは、 「だって、インポート物で他では扱っていないから」 どうも私が納得する答えではありません。

そもそも試着して似合うかどうか、肌の振れ具合がどうかとかを確かめないと買うのが不安であるという前提があるなら、”他の店にないものがそろっている”としても、手を出さないんじゃないかと思います。

どうも、私が勝手に、「実際に手に取らなければ買わないのではないか」と思い込んでいただけのようです。

ファッション雑誌の台頭

 

ショッピングをする女性 70年代から、『anan』や『non・no』というファッション雑誌が出始めて、女性はその雑誌を見て、 「こんな服が着てみたい」 と思うようになりました。

これらの雑誌を通して、「情報化された既製服」になじんできたわけです。 ファッション雑誌とカタログの違うところは、在庫情報と申込み電話番号内だけ。

ファッション雑誌のお蔭で、通信販売(カタログ)で、服を売る素地はできていたのですね。

服選びに失敗してもドンマイドンマイ

それから、社会にある程度ゆとりが出てきて、 「多少失敗してもいいや」 という感覚が広まってきたことも通販には追い風になったといいます。

嫁さんのクローゼットを見ると、男の感覚からして、 「いつこんなに着るんだ」 というほどの服があります。

嫁さん曰く「これでも少ない方」 洋服に関しては男性よりも女性の方が、はるかにトライ&エラーを楽しんでいる。

わたしだけかもしれませんが、そんなに高額でもない服でも失敗を恐れて無難な色を選んでしまいます。

それから、買ったものが、気に入らない時の返品なんですが、女性は返品に関して心の制約が少ない。

私だと、「”一回買って、着てみて、気に入らないから返す”というのは相手にとって迷惑な話だよな」なんて思ってしまいます。

「返品」を特別なプロセスと考えてしまうのですね。

嫁さんがネットで洋服を買って返品処理をしていました。

「どうしたの、どこか破れていたの?」

「首回りの所の、服のプリントが今ひとつ気に入らないから返品するの」

同じ生地を使っても裁断の時に、プリントのどの部分が、首に来るかというのはそれぞれの服で違うことがありますよね。

だから、これは生産者側のエラーではありません。

わたしだったら、これで返品・・・という考えは全く浮かばず、 「ちょっとデザインが気に入らないけど、まぁガマンするか」 と考えてしまいますね。

嫁さんにとって「返品」は、試着室に持って行った服を元のハンガーに返すレベルなのだと思いました。

服を着たときを想像できるのはどっち

さて、女性が通販で、服を買う時、 「ちょっとくらい失敗していい」、「返品が可能だから」 という動機ではちょっと弱い。

これは、買った後の保険的な考えですからね。

どうして、女性が通販で服を買うか?

それは、

「通販の方が、その服の使用価値が伝わるから」

なんです。

つまり、カタログには、その服を着たモデルが、いろんなポーズをとっています。

いいカタログになると、バックにもその服が似合うような場面が用意されています。

薄手のブラウスでは、バックに海が見えていたり。

コートだったら、枯葉舞う公園だったり。

実店舗で、マネキンが来ていたり、ハンガーにかかっているよりもリアルなんです。

  • こんな場面で来てみたいわ
  • このモデルは私と似ているからきっと私にも似合うはず

なんて、ことを想えるのですね。 ちょっと引用しますね。

こうしてカタログの服売り場は、モデルたちが店中の服を消費者に代って試着することで、街の服売り場を上回る売り場になった。

未来形の使用価値を現在形で伝える形になった。 店員の視線や時間を気にしないで、何着でも好きなだけ試着できる理想の模擬売場。

なぜ通販で買うのですか (集英社新書)』を読んで疑問が氷解。

ちなみに、返品されてくる服に添えられている返品理由の多くは、 「着てみたら、カタログのモデルみたいに似合わない」 です。

これを「そんな、バカな。モデルときみとでは違うことは、最初から分かっているだろう。」 というのは、男の感覚だそうです。

という事で、男性に対する、洋服のカタログ販売は全く駄目とのこと。

『通販生活』でも、何度も挑戦したけれども、ダメだったそうです。

カタログを見ている嫁さんは、想像の世界にトリップしているのですね。

「いつまで、カタログを見ているの?」 って、言うと、とても機嫌が悪くなります。

夢の途中で起こすようなものなのですね。 もう言うのをやめます。

次回は、もうちょっと使用価値という事を考えてみたいので、『なぜ通販で買うのですか (集英社新書)』から、「オイルヒーターが売れた理由」という話を紹介したいと思います。

すぐ、『通販生活』のことを知って、勉強したいという方は本を読んでくださいね。 ご購入の際は、こちらからどうぞ。

-ビジネスネタ

Copyright© ビジネス 勉強堂 , 2024 All Rights Reserved.