ビジネス書、お金に関する本、ネットビジネスの技術系の本や教材を紹介します。

ビジネス 勉強堂

ビジネスネタ

『なぜ通販で買うのですか』 斎藤駿 

2013年9月5日

おはようございます。神谷です。

ちょっと、『通販』というものを知らなすぎるのではないかという、漠然とした思いがありまして、学ぶのに何かいいものはないかと探していたところ、

なぜ通販で買うのですか (集英社新書)

という本に巡り合いました。

著者はカタログハウスを設立した、斎藤駿氏。

カタログハウスと言えば『通販生活』を出している通信販売では、かなり有名な会社。

自分のところで商品をテストし、他の通販とは異なり一品目一機種の紹介をしている。

わたしは、『通販生活』は嫁さんから教えてもらい、「通販生活に載っている物なら間違いがない」と教えられ、何というロイヤリティーを確立しているんだ、と思い、そして、そのカタログは「有料」という事にも驚いた会社です。

ネットショップをやっている方は、

「なぜこの商品は、実店舗では売れないのに、通信販売で売れたのか」

ということを知ることができるのではないかとお思います。

また、通信販売で商品を買った方は、「私は、こういう理由で、この商品を買ったのか」ということが分かると思います。

目次構成

目次構成は、以下のようになっています

第1章 玉蜀黍(とうもろこし)
第2章 ルームランナー
第3章 女性服
第4章 デロンギヒーター
第5章 ミーレの掃除機
第6章 メディカル枕
終章  コーヒー豆

と、代表的な製品の説明がされている・・・・わけではありません。

それぞれの商品の背景にある通信販売の特徴は時代を語っているのです。

わたしの私見ですが、『なぜ通販で買うのですか (集英社新書)』で最初に気を付けなければならないのが、

「第1章がつまらない」

本当に第1章は、つまらないです。

通信販売の歴史がメインです。

  • 明治時代などの通信販売がなぜうまくいかなかったのか、
  • 通販生活のカタログがなぜ有料なのか

ハッキリ言って、かなり読み飛ばしたので、あんまりよく覚えていません。

ネットショップなどの売上を上げたいためにこの本を読んでいるのなら、第1章は飛ばしてしまいましょう。

第1章のつまならさ、本を読むのをやめてしまっては、あまりにもったいないです。

ルームランナー

 斎藤駿氏はあの有名な『ルームランナー』を作って、売った人です。

40代後半から、50代の方なら覚えていると思います。

足踏み運動で、自宅でもマラソン(当時、ジョギングという言葉はありません)ができるという画期的な商品。

距離計や、運動のプログラムもついているものです。

私も、子供心に「欲しいな」と思いましたから(でも買ったらすぐに飽きてしまっていたでしょうが)。

ルームランナーを思い立った時のことをこう述べています。

もう40歳になったのだから、私も走らないといけないんじゃないか。根がミーハーだから、アメリカからやってきたランニング・ブームに心を動かされた。でも、みんなと同じように、ランニングウェアを着て街中を走るなんて、恥ずかしい。できれば人目を気にしないで走りたい。

外を走るのは、「私は健康にこだわっています」と言いふらすようなもので恥ずかしい。

思い立ったときにすぐ走れる室内用のマシンはないものか。

当時はなかった。

よし、作っちゃえ。

今書いて気づいたけど、これって典型的な日陰商品の発想だね。

 

商品のペルソナを語っているようですね。

『ルームランナー』新聞広告を出した次の日に一流会社の社長室2つから注文が入ったそうです。

そして、なぜ売れたかという事を、斎藤駿氏自ら語っています。

『時代の欲望を通信販売という広告にしたからだ』

文章力を駆使して欲望のないところに欲望を生み出すのは不可能ですね。

やはり、多くの人の潜在意識の中の欲望をひっぱり出すような、商品を見つけて、さらにその欲望を気が付かさせる出すコピーをつけて売ったのでしょう。

実際、これが難しいのですが。

自分の売りたい商品を売ろうと思っているのでは、ダメですね。

そして、通信販売という販売手段にいいのは「その商品が分かりにくくて、信用されにくい商品だった」ということ。

そんな商品は、小売店の売り場に置いたって、誰も手にとってもくれない。

だから、記事広告という形をとって、初めて売れるというものという事なのですね。

なぜ通販で買うのですか (集英社新書)』には、加藤芳郎さん(漫画家)をモデルにした広告記事がそのまま乗っています。

あの『ルームランナー』を売った記事ですから、とても参考になります。

超音波美顔器エレンスパック

 また一方、失敗の話も載っています。

 『超音波美顔器エレンスパック』

 これもかなり売れたらしい。

 しかし、本当に「美顔」になるかどうかわからないものを、メーカーのコピーをそのままに売り出したので、後に、「ちっとも美顔にならない」という事実を突き付けられてしまった。

 誇大広告の恐ろしさも書いてありました。

なぜ通販で買うのですか (集英社新書)』はかなり学ぶことが多く、何回も読み直して、エッセンスを吸収するべき本だと思いました。

次回は、『なぜ通販で買うのですか (集英社新書)』から、「なぜ、女性服は通販で売れるのか」という話を紹介したいと思います。

すぐ、『通販生活』のことを知って、勉強したいという方は本を読んでくださいね。

ご購入の際は、こちらからどうぞ。

-ビジネスネタ

Copyright© ビジネス 勉強堂 , 2024 All Rights Reserved.